●実技講習5(沢登り2)●

【日程】2003年9月20〜21日(土日)
【場所】三ツ峠

 今回の実技講習では、本番でのアルパインクライミング(穂高や谷川岳などのヴァリエーションルート)を想定して、岩場での本格的なマルチピッチによるクライミングのシステムを体験学習しました。

●写真(1)→ トップで登る講師

 本番の岩場では、9mm50mのロープ2本を使ってビレイを行う(ダブルロープシステム)。1本のロープよりも安全性が増すし。万一、一方のロープが切れても、残ったロープで行動ができるからである。
 トップを行くクライマーは、2本のロープをそれぞれ交互に中間支点(ランニングビレイ)に掛けて行く。グランドフォール(墜落して地面に衝突すること)だけは避けたいので、最初の2〜3本の中間支点が取れるまでは慎重の上にも慎重に。
 この日は霧雨で岩はしっとりと濡れており、いつにも増して慎重なムーブが要求された。



●写真(2)← ビレイの準備をする生徒

 迅速に登るためには、クライミング&ビレイのシステムの「流れ」を大事にしたい。そのためにはロープや器具の扱いに習熟して、事前の準備を大事に行おう。



●写真(3)→ テラスでビレイの準備をする生徒

 安定したテラスがあるなら、絶好のビレイポイントだ。流動分散などで安全な支点を作成したら、まずはメインロープでセルフビレイをとり、その後、確保器具をつかって、セカンドクライマーのビレイ体勢に入ろう。

 



●写真(4)← セカンドをビレイする生徒

 確保器具(ATCやルベルソ)などを使って後続のクライマーをビレイする生徒。ルベルソにはオートロック機能(ロープから手を放してもロックする)があるので便利。
 次の迅速な行動のために、余ったロープはセルフビレイのロープに振り分けて束ねておこう。いつも「次の流れ」をイメージしながら行動すると、全体の時間短縮につながる。



●写真(5)→ 屏風岩を次々と登る

 時間がたって、生徒たちも岩場に慣れてきた様子。軽快なムーブで次々と岩壁をクリアしてゆく様子は見ていて頼もしい。



●写真(6)← 懸垂下降を行う生徒

 懸垂下降(ラッペリング)は岩場では不可欠な技術。シンプルな技術ではあるが、失敗したときには無防備な状態で落下するので、セッテイングは慎重の上にも慎重に。
 慣れないうちは、足を開き気味にして三角形を作り、バランスを取りながら下ろう。



●写真(7)→ 山小屋でロープワークを学ぶ生徒たち

 午後からは残念ながら雨が降り出して岩場でのトレーニングは中止となった。しかし山小屋に入って、梁などを使ってロープを張り、ロープワークのトレーニングなどに励む。
 懸垂下降中の仮固定(ミュールノット)や、トップクライマー墜落時の自己脱出方法など、普段のクライミングでは疎かにされがちな(しかしとても大切な)テクニックを学びました。

■文責:鳥越@小田原ナーゲル