●実技講習8(深雪訓練)● |
【日程】2004年1月24〜25日(土日) ●写真(1)→ |
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●写真(2)← 天神尾根へ向けてラッセル訓練 ラッセルは1に体力2に体力だが、「姿勢」も重要。荷物が重いと苦しくて、つい下を向いてしまいがちだが、そうすると重心が前になり後ろ向きの力が生まれてスリップしてしまう。心持ち視線を上げて背筋を伸ばし、両足の中心に加重することが大切。 |
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●写真(3)→ 雪面観察のためのピットを掘る 天神尾根にとりつくと、適当な斜面を利用して、ピット(小穴)を掘る。縦に垂直な雪面をスコップで削りだし、「雪の層」を観察するため。
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●写真(4)← 雪の層の堅さをチェックする生徒 ピットを掘ったら、雪面の層の堅さをチェックしよう。 |
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積もった雪の中の空間には、降ったときの空気がその時の気温で閉じこめられている。層ごとの気温をチェックしよう。気温の急激な変化のある層を発見したら要注意。気温の上がった雪の層がいったん溶けて再凍結すると「霜ざらめ」などの弱層になりやすい。 |
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●写真(6)← スプレーペンキを使い、層を浮き上がらせる スプレーペンキを雪面に吹き付けると層が浮かび上がり観察がしやすい。 |
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人工的に加重をかけて雪崩をシミュレーションすることができる。雪面の上部でジャンプをして加重すると、弱層を境にして雪のブロックが崩れ落ちるのが分かる。 |
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●写真(8)← ショベルぽんぽんテスト 雪の柱を作り、その上にショベルを当てて、手でたたき、弱層の弱さを判別する。手→手首→肘→肩の順に力を多く加えてたたき、どのレベルで弱層が崩壊するかを観察して、危険度を判断する。 |
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直径30cmの雪の円柱を掘り出して、それに加重をかけて弱層の深さと弱さを判断する。 |
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●写真(10)← 弱層の観察 円柱ハンドテストでは、弱層を境にして、綺麗に雪がすぱっと切れる。その面を逆光方向から観察すると、きらきらとした反射が見られる。雪がざらめ状になっている証拠といえる。 |
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正午あたりから雪洞の掘削を開始。ある程度の深さまで縦穴を掘り進んだ後は横穴を掘り進める。 |
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●写真(12)← 吹雪の中を訓練開始 25日朝。天候は一転して吹雪に。しかしこれが上越の山、本来の天気といえる。 |
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もろく柔らかい雪面に強固な支点を作成するのは難しい。ピッケルやスノーバーは横方向に埋めるのが有効。しかし最も有効だったのは、スタッフサックやビニール袋などに雪を詰めて、それにクローブヒッチでシュリンゲを巻いて埋める方法。雪自体の圧縮によってかなり強固な支点になる。 |
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●写真(14)← スタンディング・アックス・ビレイ ピッケルを雪面に埋めて行うビレイ方法。確実な別の支点にセルフビレイをとって行うこと。この時、谷足で埋めたピッケルに乗り込み、肩がらみで確保する。 |
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稜線の強風が雪を巻き上げて登山者を襲う。このような時は必死になって分からないものだが、肌を露出していると凍傷になる危険がある。ネックウォーマーやバラクラバなどを装着して、吹雪から体温が奪われるのを防ぐことが大切。 |
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●写真(16)→ビーコン探索訓練 仲間が雪崩に巻き込まれたことを想定してビーコン探索を訓練する。アナログ方式、デジタル方式、またメーカーによって機種ごとにクセがあるので、十分訓練をしていざという事態に備えよう。 ■文責:鳥越@小田原ナーゲル |
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